京ことば
前回舞妓さん、芸妓さんの話をしましたが
今回はそれに付随する話です。
→前回の記事舞妓さんの魅力 - ma☆mi〜kimono〜
舞妓さんは「京ことば」を使った話し方をしなければいけませんが、京ことばはどんなものなのかという話です。
私はこの舞妓さんが話す京ことばが大好きです♡
あの美しい風貌から出てくる言葉が
上品でおっとりしていて可愛らしいから
より惹かれてしまいます。。
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京ことばとは
平安時代から明治維新頃まで標準語というくらい話されていた話し方です。
約1200年かけて、少しずつ変化しながら伝わってきました。
現在使われている京ことばは幕末から明治維新にかけて普及したものです。
京ことばには2種類ありまして
*公家の間で使われていた「御所ことば」
庶民が使う「町方ことば」とあります。
その2つが1200年かけて混じり合って
変化した話し方が現在の京ことばです。
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京ことばの特徴
①母音を伸ばす
スパッと言い切らずに少し余韻を残すような言い方をします。
なのでおっとりとした感じが出て
ゆったりとしたテンポになります。
例) 手→手ぇ 絵→絵ぇ 木→木ぃ
②尊敬語
→こちらのサイトで詳しく解説されています。
尊敬語に関しては第1部の10番目をご覧ください。
「〜はる」や「〜やす」など京ことば独特の言い回しになった理由など見られます。
こういった話し方は、相手が誰であっても敬いの気持ちをもって、
和やかに会話を長く続けようという心配りからくるものです。
尊敬語は人以外に、ものや動物に対しても使います。
例)猫がこたつで寝てはる。
あとは「お」と「さん」を名刺の前後につけます。
例)お豆さん、お月さん、お寺さん
③直接的な言い方をしない
京ことばは相手を気づかった優しい言葉ですが、
時には言葉とは裏腹な意味があったりします。
たとえ何か否定したい時であっても、自分の意見や感情を露骨に表現せず、相手に本意を伝えられる表現が多いのも特徴です。
例) 「おこしやす」→来訪を歓迎するとき
「おいでやす」→あまり歓迎していない
ことを意味します。
例)「えらいお人どすな」
→言葉通り偉い人、尊敬される人
→ 皮肉の意味でのエライ人。態度がでかい、とかね。
→縁日など人が多いところで使うと、たくさんの人という意味になる。
大変という意味もあって、
「えらい目におうた」「えらい疲れた」
なんて風に使ったりもします。
京ことばを知らない人にはまったく伝わりませんが、知っていればその真意を汲み取ることができます。
乱暴な表現をすることなく自己主張ができます。←嫌味と捉える人もいますがね
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京ことばは、明治維新あたりまでは標準語だったとされていますが、今では花街の中だけとなってしまっています。
お座敷で客をもてなす舞妓さん、芸妓さんにとって
思いやりにあふれた京ことばは、その精神の表れともいえますね。
ma☆miko